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アキシャルギャップモータの磁気測定方法

アキシャルギャップモータの磁気測定、こんな悩みはありませんか?

アキシャルギャップモータの開発・設計に取り組まれている方からよく伺うのが、

「JMAGで解析しているが、実機との差異がどうしても縮まらない」
「磁束密度分布の測定を試みたが、再現性がとれずデータを信頼できない」
「ラジアルギャップ用の測定ノウハウがそのまま使えず困っている」

アキシャルギャップモータは、その構造上の特性から、従来のラジアルギャップ用測定手法がそのまま適用できません。

このコラムでは、なぜアキシャルギャップの測定が難しいのか、そしてどのような測定システムがこの課題を解決するのかを詳しく解説します。

目次

  1. アキシャルギャップモータの磁気的特徴
  2. なぜ従来の測定手法では限界があるのか
  3. 高精度測定に必要な3つの要件
  4. JMAGなど磁場解析との実機比較に活かす方法
  5. IMSのマグネットアナライザーによる解決事例
  6. まとめ・デモ測定のご依頼

アキシャルギャップモータの磁気的特徴

ラジアルギャップモータでは磁束が径方向(R方向)に流れるのに対し、アキシャルギャップモータでは磁束が軸方向(Z方向)に流れます。

この構造上の違いが、磁気測定における根本的な課題を生み出します。

アキシャルギャップ特有の測定課題は主に3点です。

  1. Z軸方向の磁束密度勾配が急峻:ロータとステータ間のギャップは非常に薄く、Z方向への位置ズレが測定値に直接影響します。
    わずか0.1mmのズレで測定値が大きく変わることがあります。
  2. 端部効果によるX・Y方向の漏れ磁束:磁石端部では磁束がZ方向だけでなく、X・Y方向にも広がります。1軸センサでZ方向のみを測定すると、この漏れ磁束を見落とし、磁場解析との乖離要因になります。
  3. ハルバッハ配列など複雑な着磁パターン:高性能アキシャルギャップモータではハルバッハ配列を採用することが増えており、磁束方向が周期的に変化するため、測定ポイントごとにベクトル全体を正確に把握する必要があります。

なぜ従来の測定手法では限界があるのか

ラジアルギャップモータの磁気測定で長年使われてきた1軸磁気センサをアキシャルギャップにそのまま適用すると、次のような問題が生じます。

 

●センサ向きと磁束ベクトルの不一致

1軸センサは感磁方向が1方向のみのため、アキシャルギャップのZ方向主磁束は捉えられても、X・Y方向の漏れ磁束が完全に抜け落ちます。

カタログ上の測定精度はあくまで均一磁場内での単体精度であり、実際の測定誤差はセンサ向きのズレによる成分の方がはるかに大きくなります。


●位置決め再現性の問題

アキシャルギャップでは測定ギャップが非常に薄いため、毎回センサを同一位置に戻せる機能がなければ、測定値の再現性が確保できません。
目視調整だけに頼るシステムでは、「誤差なのか実際の磁石変化なのか」の判断ができなくなります。

高精度測定に必要な3つの要件

① 1チップ3軸磁気センサの搭載

XYZ3方向の磁束密度を1点・同時・同一感磁位置で取得できる1チップ3軸センサが必須です。
3チップを並べた疑似3軸構成では、各センサの感磁位置が異なるため、磁束密度勾配の急峻なアキシャルギャップでは測定誤差が大きくなります。

② 磁気センサ感磁部の正確な位置決め機能

センサの感磁部は外観からその位置を把握しづらく、位置決め機能のないシステムでは目視調整に頼らざるを得ません。
感磁部の位置を自動検出・補正できる機能があることで、測定の再現性が大幅に向上します。

③ 角度ズレ補正機能

センサをワークに対して完全に垂直・平行に設置することは現実的に困難です。
わずかな傾きでも測定値への影響は無視できません。
センサの角度ズレを自動検出し、補正する機能を持つシステムにより、絶対精度の高い測定が可能になります。

JMAGなど磁場解析との実機比較に活かす方法

磁場解析(JMAG・ANSYS Maxwell等)との実機比較は、モータ設計の精度向上に直結します。

しかしアキシャルギャップでは、上記の要件を満たさない測定システムを使うと「測定誤差>シミュレーション差分」となり、比較自体が意味をなさなくなります。

高精度な実機比較のポイントは次の通りです。

 

●解析と同一座標系でXYZ磁束密度を取得し、直接比較できる測定データを使用する

●端部効果の影響が大きい磁石エッジ周辺は測定ピッチを細かく設定する

●同一ワークで複数回測定し、再現性を確認してから解析との比較に移る

●温度・環境の影響を排除するため、測定条件を統一して記録する

 

これらを適切に実施することで、解析モデルの精度評価と磁石設計の改善サイクルを大幅に短縮できます。

IMSのマグネットアナライザーによる解決

IMSのマグネットアナライザーMTX-7Rは、上記3要件を満たした測定システムです。

 

 ●1チップ3軸磁気センサ搭載プローブ:1点でXYZ同時取得、合成値・ベクトル自動計算

 ●センサ感磁部の自動位置検出機能:目視調整不要、高い再現性を実現

 ●角度ズレ自動補正機能:プローブ設置時の傾きを補正し、絶対値精度を保証

 ●XYZRの4軸自動移動:アキシャルギャップのエリアマッピングに対応

 

アキシャルギャップモータのほか、ハルバッハ配列磁石・コアレスモータなど、従来測定が困難とされてきた形状・構成への対応実績があります。

まとめ

高精度な測定・磁場解析との実機比較には、

 

●1チップ3軸磁気センサ

●センサ感磁部の位置決め機能

●角度ズレ補正機能

 

この3要件を満たす測定システムの選定が不可欠です。測定手法から一緒に検討いただけますので、まずはデモ測定にてご確認ください。

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