着磁してみた
着磁の様子、見たことありますか?
着磁が初めての方は、どのような流れで着磁がされているかなかなかイメージができないと思います。
実際に着磁ヨークと着磁電源を使用して簡単な着磁を行なってみました。
着磁のステップ
着磁は大きく分けて「充電」と「放電」の2ステップで行われます。
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コンデンサへの充電
着磁電源内部のコンデンサに電気をためる工程です。
今回の実験では、わずか数秒で充電が完了しました。 -
着磁ヨークへの放電
充電が完了すると、コンデンサのエネルギーを一気に着磁ヨークへ放出します。
放電の時間は、なんと約164μsec(0.000164秒)。
一瞬ですが、約9kA(9000アンペア)という高電流が流れるため、安全には十分注意が必要です。
温度上昇の確認
放電による発熱の様子を確認するため、着磁ヨーク内部の温度を熱電対で測定しました。
結果は以下のとおりです。
着磁前:24℃
着磁後:28℃
わずか4℃の上昇でしたので、全く問題のない範囲です。
ただし、コンデンサ容量や電流値が大きくなると、ヨークの温度が高くなる場合があります。
着磁ヨークは熱に弱い部品なので、連続して着磁を行う場合は、放熱のための待機時間を確保することが大切です。
このように、着磁は一瞬で完了する非常にダイナミックなプロセスです。
正しく理解し安全作業に努めましょう。
着磁後の磁石取り出し
着磁後の磁石の吸着は強力
着磁が完了した後、着磁ヨークから磁石を取り出します。
その際、強力な磁石だと吸着力が強すぎて取り出すのが困難になる場合があります。
今回の取り出しは着磁ヨーク下部から樹脂の棒を手で押し上げる簡易方法で行ないました。
場合によってはエアシリンダや油圧ジャッキ、ハンドプレス等を使用した取り出しが必要な場合もあります。
今回着磁に使用したもののまとめ
今回使用したものです。
着磁ヨーク
樹脂棒の押し出し機構を付けました。
着磁ヨークはお客様の磁石仕様に合わせたオーダーメイド製作が基本です。
アイエムエスの着磁ヨークとは
試験用にヨーク製作を行ないました。
着磁電源
大は小を兼ねる。高スペックの着磁電源であれば幅広い着磁が可能です。
しかしコストも上がってしまうので、選定には注意が必要です。
温度表示器
着磁ヨーク内部の温度確認に使用しました。
着磁自体には不要です。
オシロスコープ、カレントトランス
着磁ヨークへの通電時間確認の為に使用しました。
着磁自体には不要です。
最低限、着磁ヨークと着磁電源があれば着磁可能です。